グレイ・ガーデンズ
うなされて起きた。
埃と大量の虫が湧いた空間に取り残されて、どうしても虫さんたちから逃れることができず、体中にかぶれやボツボツが出てきて、「ぎゃあぁぁぁっぁぁっぁぁぁ!!Σ(|||▽||| )」となってるところで、目が覚めた。
…この夢はアレだ。アイツのせいだ。起きた瞬間に分かった。

数日前、ミュージカル「グレイ・ガーデンズ」を観に行ったときだ。
私は、別にマニアックなファンというわけでなく、一応新作チェックという感じで舞台を観に行ってるだけなので、なるべく初日は避けるようにしてるんだけど、なぜかグレイガーデンズはたまたま仕事が早く終わる日で、初日の余りチケットを取ってしまった。
案の定、やめときゃよかった…と思った。18時半開演だというのに、18時半になるまで客席に入れてもらえなかった。ロビーにあふれかえる人たちの中で、ぼ〜っと立ちっぱで待たされながら、「あぁ〜初日ってスタッフはバタバタしてるし、肝心の舞台の中身も未だ完成されてない演出や演技力だったりしてよろしくないのよねぇ〜」と思ってた。初日の高揚感とか、フレッシュな熱気とか、もはや私が観劇する上では必要ない。初日あけてから数日後の落ち着いたときに見るのが一番なのだ。

開演が押すこと、15〜20分。特等席には遅ればせながら、アメリカからやってきたオリジナルの外人スタッフ陣が、ずずずら〜と並び、やっと始まった。
このミュージカルは、“第35代合衆国大統領ケネディの妻、ジャクリーンのエキセントリックな叔母とその娘について”の実話である。華やかな大統領家のイメージとは裏腹に、セレブから没落して、ゴミ屋敷と化したグレイ・ガーデンズ邸で、メディアの好奇にさらされながら生きる母娘の話。
私は実話ものに弱いので、しかも人のチアワセより、不幸モノの方が好きなので(^_^;)割と楽しみにしていった。

一幕は、良かった。
大竹しのぶの定評ある演技を、しかとこの目で見れたことも良かったし、歌唱力がイマイチなのは“歌手に憧れている歌手になれない女性”という位置づけとしては気にならなかった。あとは、個人的に好きじゃない吉野さんのピアニスト役を除いては、皆演技もとても素晴らかった!親子ならではの近しい関係性から対立しながらも、やっぱり親子の縁を捨てることのできない、切っても切れない家族愛が、演技からしっかり読みとれ、セレブな家族の中にもさまざまな問題が浮き彫りになる、その苦しみや心の葛藤など、想像の世界だけど身にしみる話だ。
やっぱり、初日だから、長台詞ばかりの大竹しのぶさんも草笛光子さんも、どもるシーンもあったものの、初日だし致し方あるまい。

が、二幕がよくない。
暗い。痛々しい。取り返しのつかない話…(-"-)私がうなされる原因ともなったこの二幕のストーリー。
荒廃したグレイ・ガーデンズ邸で、グレイガーデンズから抜け出したいと思いながらも、年老いた母を置きざりに出て行けない娘。母とはたびたび対立し、自分の人生を新しく生きたいと思いながらも、結局は生まれ育った場所を捨て切れない。
その家族愛を描きたいのか、排泄物とゴミにあふれ悪臭を放ちながら暮らす、痛々しい親子の暮らしを嘲笑うように描きたいのか、よくわからない。虫が湧いた埃まみれのベットで暮らすシーンは、いくら不幸話が好きな私でも、楽しんでは見れなかった。
見ているうちに、自分と重ねて悪い想像が広がる。
母の病は再び悪化している。母がほとんど動けない状態なので、小まめに掃除洗濯しないとほっといたら、このグレイガーデンズ邸みたいになるんじゃなかろうか…っていう悪夢が頭をよぎる。人間は年をとるし、どうしても動けない体調不良のときだってあるし、それをどうすることもできず、ゴミ屋敷に暮らす親子の話。これはなんだか、笑えない。「だからどうなの?何が言いたいの?」と思う。

アメリカではそういう有名人のゴシップネタが売れるらしい。アメリカ外ではこの日本での公演が初めてのことらしいが、日本でこのストーリーがウケるのか…といわれると、う〜ん・・・と頭悩ませてしまう。
開演が押し、休憩も伸び伸びになり、お詫びででてきたペットボトルや休憩中の無料カフェサービスのプチラッキー感を除いては、なんだか暗い気持ちでのご帰宅となった(-"-)
やっぱりミュージカルは悲劇でも不幸な話でもかまわないけど、何か夢や希望をもらえる作品であってほしいと思ってしまった。トニー賞3部門受賞のグレイガーデンズは…素晴らしいキャストの皆様には申し訳ないですが、私には合わない作品でした。。。
今度は楽しい作品観に行こうっと♪♪
【2009/11/11 12:29 】 | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
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